Graph Database を利用した NASA によるユースケースの一例として、社内の人材を活用するための Knowledge Graphs を用いたタレントプールについて紹介します。
本記事の内容は、Connections 2021 において、NASA のシニアデータサイエンティストである David Meza より発表された以下の動画を参考にしています。
また、同様の内容について、Neo4j Blog の以下の記事でも紹介されています。
"Combining Knowledge Graph and Graph Algorithms to Find Hidden Skills at NASA"
NASA 社内ではあらゆるプロジェクトが進行していますが、社内の従業員のスキルをいかに有効活用し、かつ必要があればトレーニングを行っていくかというのが社内の重要課題として上がっていました。
特に、業務を遂行するにあたって必要不可欠なスキルと資質を獲得していくことは、HR Executives の間でも共通の認識として持たれている課題でありました。
そこで、Knowledge Graphs に、従業員のデータ、プロジェクト、職種、トレーニングの内容、評価など、あらゆる情報を徐々に加えていくことによって、従業員のスキルを最大限に活用するための分析プラットフォームを構築しました。
基本的なモデルとしては、職種を示す Occupatoin
、従業員を示す Employee
、そしてトレーニングを示す Training
ノードをそれぞれに作成し、徐々に付随するメタデータを追加していきました。
最終的には、プロジェクトのミッションや、従業員の評価といった PDW (Personal Data Warehouse) にある情報、組織構成などを含んだ Knowledge Graphs が完成しました。
Neo4j の Graph Data Science Library を活用し、あらゆる側面から Knowledge Graphs を分析可能にしました。
具体的には、以下のような活用がなされました。
以上、NASA において構築された、Knowledge Graphs を利用した従業員のスキル活用とキャリア向上を目的としたタレントプールおよびその活用方法について紹介しました。