海外で暮らしていると、時々だけど、こんな意見に出会う。
「英語力を鍛えたいので、日本人コミュニティには入りません」
「日本語が話せる環境だと甘えてしまうので、日本人とは距離を置いています」
英語を話せるようになるのって、とても難しいですよね。少しでも早く英語力を向上させたい、そんな切羽詰まった気持ちは、心が痛いほどわかる。母語では無い言語を、大人になってから努力して習得して、母語で話すのと同じレベルで他人とわかりあうのって、並大抵の努力じゃ到達しない。言語だけではなく、文化やコンテキストも理解しないと、分かりあうなんて到底無理。
でも、母国語を話す人々と距離を置くのって、勿体無いと思う。英語力を鍛える方法なんて、無数にある。YouTube を聞くでも良いし、近所の珈琲屋さんで話をしてみるのでも良い。Podcast や Audiobook でリスニング力を鍛えても良いし、それこそ語学学校や語学学習ツールは山のようにある。
英語力を鍛えるための環境づくりと、母国語の人と触れ合えるコミュニティへの所属って、両立すると思う。むしろ、それらをうまく学習曲線を伸ばす機会と捉えて、助けを求めたりアイデアを求めたりしていく方法を模索していく方が、効率的だと思う。
海外で孤独を感じている人も、今まで日本人だけど日本語コミュニティと距離を置いてきた人も、馴れ合いでも互助会でもない、単純に海外で苦労しながら頑張っている人たちが、刺激し合いながら協力し合える環境が、一つでも見つかったら良い。素直に、誠実に頑張る人たちとの交流って、それが持てるだけで素敵だと思う。